【大阪府北部地震】1週間でガス復旧完了

2018年07月05日

総力を挙げ復旧作業、最大5100人体制で

大阪ガスは6月24日、大阪府北部を震源とした地震で都市ガス供給を停止していた全需要家に関し、供給を再開できる状態にしたと発表した。日本ガス協会が派遣した復旧応援隊と大阪ガスグループなどを合わせ、ピーク時に最大約5100人が復旧作業に当たり、地震発生から6日目に復旧を実現した。現在は、不在などによって開栓ができていない需要家について、引き続き再訪問、開栓作業を進めている。

本荘武宏社長は6月25日、大阪市中央区の本社で会見を開き、「阪神・淡路大震災以来の大規模な供給停止だった。全国から多くの応援を即座にいただき、二次災害を発生させることなく、供給再開にこぎつけることができた」と語った。  地震に伴い、大阪府高槻市、茨木市、吹田市、摂津市などの11万1951戸を供給停止した。救援隊と大阪ガスグループなど合わせ、総勢5100人体制(外管修繕1810人、内管修繕590人、開栓2650人)で対応した。

発災後、ガス製造設備、ガスホルダー、高圧・中圧導管に異常がないことを確認。供給停止区域内では、低圧導管と内管の合計で220件を修繕し、地震発生から4日後の22日に供給停止エリアでの導管網の復旧を完了した。当初、復旧には10日前後かかるとしていたが、「地震発生から1週間をめどに」復旧すると変更した。道路交通網の被害が少なく、復旧応援隊と、大阪ガスグループなどの人員を一気に現場に投入するなどして、1週間という短期間での復旧に結びつけた。

今回の地震はガス小売り全面自由化後、初めての大規模災害となった。関西電力、東京電力エナジーパートナー、日本ガス(ニチガス)、中部電力、九州電力の新規参入事業者も電話受け付け、マイコンメーター復帰方法の案内、開閉栓作業に参加した。本荘社長は、「初動から円滑に連携ができた。(新規参入事業者を含め)総力を挙げて、新しい時代の復旧活動ができた」と語った。

ただ、不在などによって、まだ開栓できていない需要家が6月29日午後3時現在で3807戸(3.4%)ある。本荘社長は会見で、「お客さまの要望に沿った開栓訪問ができるよう、引き続き万全の体制で総力を挙げて対応していく」と述べた。

応援に感謝

救援隊解散式で謝辞を述べる大阪ガス本荘社長

大阪ガスと日本ガス協会現地救援対策本部は6月26日、大阪府吹田市の万博記念公園中央駐車場で救援隊解散式を行った。開栓作業などに従事した救援隊約170人が参加。本荘社長が、「おかげさまで、24日に、訪問開栓一巡が完了し、ガスの復旧がなりました。これはひとえに昼夜を分かたず、皆さま方が現場を走り回ってくださったおかげだと大変感謝しています。本当にありがとうございました」と謝意を述べた。

 

世耕経産相が視察 教訓生かし防災強化を

世耕弘成・経済産業相は6月25日、大阪ガス本社を視察に訪れ、復旧状況などについて本荘社長から説明を受けた。世耕経産相は、同社の災害対策本部スタッフらに対し、「これまで皆さんが一致団結して取り組まれたことに心から敬意を表したい」と話し、労をねぎらった。

視察後、世耕経産相は報道陣の取材に対し、「当初、6月26~30日をめどに供給再開すると連絡があったが、大阪ガス、全国のガス会社が全面的に協力した結果、当初の推定よりも大幅に短縮して復旧にこぎつけた。大阪ガス関係者、全国から復旧応援に来た皆さんに心からご苦労さまでしたと申し上げたい」と述べた。

また「今回の震災による教訓をベースに、広範囲で災害が起こった場合、どのように対応していくべきか、ガス業界全体で検討を進めていただきたい。経済産業省としても、そうした取り組みをしっかりバックアップしていきたい」と語り、ガス業界のさらなる防災対策強化に期待を示した。
(ガスエネルギー新聞7月2日付)