再エネが企業競争力を高める時代へ、脱炭素化を目指す日本企業の戦略とは?

廣町公則,スマートジャパン

2018年06月15日

バリューチーン全体で脱炭素化を図るイオン

イオンは2018年3月28日、「イオン脱炭素ビジョン2050」を策定し、併せて日本の小売業として初めてRE100への加盟を発表した。「イオン脱炭素ビジョン2050」では、店舗で排出するCO2を2050年までに総量ゼロにするとともに、商品の製造・物流など事業の過程で発生するCO2についてもゼロにする努力を続けていくと宣言。中間目標として、店舗で排出するCO2を2030年までに総量で35%削減すること(2010年比)を表明した。

「イオン 脱炭素ビジョン2050」の骨子 出典:イオン

脱炭素化に向けては早くから取り組みを進めており、2008年にはCO2の排出削減目標を定めた「イオン温暖化防止宣言」を策定、2011年には「低炭素社会の実現」を含む「イオン サステナビリティ基本方針」を発表している。セミナーで登壇したイオン グループ環境・社会貢献部部長の金丸治子氏は、「サステナビリティ基本方針は、持続可能な社会の実現を目指すものです。経営においても、グループの成長と社会の発展の両立を基本に考えています」と話す。RE100への加盟も、その一環にあるというわけだ。

イオンが排出するCO2の約9割は電力であり、全国の店舗などで消費する電力は74億kWh(キロワット時)/年にのぼるという。これは日本全体の出力消費量8505億kWh/年※の0.9%に相当する量だ。2030年目標(CO2排出量35%削減)を達成するためには、店舗使用電力の削減(省エネ推進)と使用電力を再生可能エネルギーに切り替えていくこと(再エネ転換)が重要となる。

※経済産業省資源エネルギー庁「平成28年度電力調査統計表」より

具体的には、太陽光発電設備の導入、再生可能エネルギーの自社調達、外部から供給を受ける電力を再生可能エネルギーに転換する。加えて、照明・空調・冷ケースなどへの省エネ設備の導入や、IoTによる運用改善を通してCO2削減を目指す。さらに、各種スマート技術の導入やエネルギーの遠隔一括管理など、さまざまな手法を組み合わせた環境配慮型店舗「次世代スマートイオン」の開発にも取り組んでいく。

パートナー企業や顧客へもCO2削減への協力を働き掛ける。まず、商品サプライヤーに関しては、製造委託先企業へCO2削減目標の設定を要請するとともに、CO2削減貢献商品の開発を呼び掛ける。また、顧客に対しては、イベントや商品を通じて家庭での省エネを提案。あわせて買物袋持参運動や環境教育にも力を入れる。大手小売企業ならではのネットワークを生かして、バリューチェーン全体で脱炭素社会の実現を目指していく考えだ。

バリューチェーン全体で脱炭素社会の実現を目指す 出典:イオン
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