LPG、5年間で年率0.1%減少
―18~22年度需要見通し―

2018年05月16日

総合資源エネルギー調査会資源・燃料分科会石油・天然ガス小委員会は5日、石油市場動向調査ワーキンググループ(座長=橘川武郎東京理科大学大学院教授)を開き、2018~22年度のLPガス需要見通しを了承した。17年度の実績見込みは全国的な寒波の影響で前年度比3.0%増と、5年ぶりの増加を見込む。向こう5年間の需要は、都市ガス用が年率6.1%増と突出した伸びを示す一方、家庭業務用が1.6%減、自動車用も5.0%減と減少し、全体では年率0.1%減の見通しとなった。

17年度のLPガス需要(実績見込み)は、自動車用以外は全用途で増加し、総需要は前年度比3.0%増の1427万t(電力用を除く)となった。主な要因は冬の寒波が厳しかったことなどが挙げられている。

これを基点に向こう5年間は年率0.1%減の推移で、22年度は17年度比0.3%減の1423万tと見込んだ。

用途別にみると、「家庭業務用」は年率で1.6%減、17年度比では7.5%減の592万t。構成比は41.6%(17年度44.9%)となる。家庭部門ではLPガス利用世帯数の減少の影響に加え、風呂釜、給湯器等の各種消費機器の高効率化が進展することなどを背景に需要が減少する見込みだ。業務用需要は、外食産業等の需要家件数が減少傾向で推移するものと想定、需要も減少する見込みだ。GHPはわずかながら大型化が進むが台数は減少傾向となる。同時にGHPの省エネ・高効率化が進展し、LPガス消費効率が改善されることにより需要も減少する見込みだ。

「工業用」は年率0.4%増、17年度比2.3%増の320万t。構成比は22.5%(17年度22.0%)となる。一般工業用については、経済動向が堅調に推移するとの想定に基づき、鉱工業生産指数に連動してLPガス需要が緩やかに増加する。A重油からの燃料転換により増加する一方、設備リプレース等に伴う省エネの進展による需要減少が見込まれることから、全体として需要は微増で推移する見通し。大口鉄鋼用については、製造工程での補助的な用途で用いられ、ほぼ横ばいで推移する見込みだ。

「都市ガス用」は年率で6.1%増、17年度比34.3%増の147万t。構成比は10.3%(17年度7.7%)。都市ガスは主原料のLNGのみでは熱量規格を満たせないため、一定割合のLPガスが混合される。その需要量を推計した。今後増加する米国のシェール由来のLNGは低熱量のメタン・エタン留分で組成されているため増熱用LPガスの需要が増加する見通しだ。

「自動車用」は年率5.0%減、17年度比22.6%減の74万tと大きな落ち込みを予想した。構成比は5.2%(17年度6.7%)。タクシー・貨物車等を中心としたLPガス自動車台数は継続的な減少傾向を見込んだ。燃費効率に優れるLPガスハイブリッド車やバイフューエル車の普及により車齢の高い車両から徐々に置き換わるものと想定され、また車両の燃費改善が継続的に進行していくと見込んだ。

「化学原料用」は年率1.5%増、17年度比7.8%増の288万t。構成比は20.3%(17年度18.7%)。LPガスはエチレン生産用原料として利用されるが、エチレン生産量自体は減少する想定だが、競合原料のナフサの利用割合が減少見込みであることからLPガス需要の増加が見込まれている。

(ガスエネルギー新聞4月30日付)

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