都市ガス小売全面自由化の現状
スタートから半年で見えてきた自由化の成果

2017年12月15日

自由化のメリットと料金やサービスの多様化

「自由化のメリットには、安定供給の実現、需要家(消費者)の選択肢の拡大、料金の抑制、サービスの多様化の4つが挙げられます。これらについて現時点では、一定の成果が出ていると考えられます」

消費者の選択肢の拡大やサービスの多様化という点では、全国の都市ガスの消費者のうち、複数の事業者のサービスのなかから選べるようになった割合は、実に全体の77%におよんでいる。また、これに加えて、既存の都市ガス事業者の新サービスなども加えれば91%となり、ほとんどの消費者が料金やサービスを選択できるようになっているという。

clickで拡大 資源エネルギー庁『ガスの小売り全面自由化の進捗状況』を参照に、編集部作成

各社がそれぞれ展開している具体的なサービスには、たとえば電気や通信サービスとのセット割引や、ポイントサービス、都市ガスの利用状況を離れた家族に通知する見守りサービス、都市ガスに限らず水回りのトラブルなどにも対応する駆けつけサービスなどが挙げられる。また、料金の抑制についても、自由化以降は不当な値上げを行っている事業者はおらず、料金を数%程度値下げしている事業者も見られており、一定の成果が出ていると考えていいだろう。

「新規参入事業者がいる関東や近畿などでは、各社が独自に料金メニューやサービスを打ち出しており、電力の自由化並みの活発な競争状況になっています。その一方で、新規参入事業者がいない北海道や東北などのエリアでも、既存の都市ガス事業者が新料金やサービスメニューを出す動きが拡大しています」

その背景には、新規参入事業者が現れたときの競争に備えるという危機感以上に、すでに存在している他エネルギー、特にオール電化への対抗策なのだと狭間氏は指摘する。

「そこで自由化をきっかけに、あらためて顧客との絆を再構築したいというのが大きな動機でしょう。とはいえ、新規参入事業者がいないエリアでも、需要家は多彩なサービスを選べるようになったわけで、想定以上の自由化の成果といってもいいのではないでしょうか」

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