どうなる国内バイオマス発電、政府はFIT買取価格の引き下げも視野に

陰山遼将,スマートジャパン

2017年11月24日

燃料の海外依存が顕著に

バイオマス発電は、石炭などと混ぜて発電を行う混焼型と、専焼型に分類できる。FIT認定量の大部分を占める一般木質バイオマス・農業残さによる発電設備のうち、出力・件数ベースともに約9割は専焼となっている。さらにこの専焼設備で利用される燃料の内訳を調査したデータでは、パームオイルを含む燃料が件数ベースで54%、出力ベースで38%。パームオイルを含む燃料以外で、PKS(パームヤシ殻)を含むものが件数ベースで33%、出力ベースで45%となった。このように多くの事業が、パームオイルやPKSなどの輸入バイオマスに依存した状況になっていることが分かる。

木材などを利用するバイオマス発電が、他の再生可能エネルギー電源と大きく異なるのは、事業費の約7割を燃料費が占めるという点だ。発電コストを下げていくためには、燃料費の中長期的な低減が必要であり、継続的な発電に当たっては、安定的な燃料の供給が課題となる。
 

バイオマス発電の状況 出典:調達価格算定委員会

会合では、こうした特徴的なコスト構造を持つバイオマス発電に対し「どのようにすれば将来的にFITから自立化できるのか(自立化できないものをFITで支えていくべきなのか)」という問題提起がなされている。加えて、国内材の利活用を含め、燃料安定供給の持続可能性をいかに確保していくか、足元でFIT認定が急増する一方、国際水準と比較して高い買取価格が設定されている状況において、どのように国民負担を抑制していくかという複数の観点から、向こう3年間の買取価格の設定を見直す方針が示されている。

既にバイオマス発電の2018~2019年度の買取価格は決まっている。しかし、今後の議論の状況によっては、これらの既決事項についても変更される可能性が出てきそうだ。

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