再エネ賦課金が標準家庭で年間9500円に、前年から17%増加も伸び弱まる

石田雅也,スマートジャパン

2017年04月26日

電源構成で再エネ比率20%に近づく

再生可能エネルギーの買取費用を4兆円以下に抑える目標は、2030年度の電力コストを2013年度よりも引き下げるために設定した。省エネによる電力量の減少と火力・原子力の燃料費の削減を見込んで、再生可能エネルギーの買取費用が増加しても全体のコストを減らすことができる(図4)。

図4 2030年度までの電力コストの削減目標。出典:資源エネルギー庁

火力の燃料費は化石燃料の輸入価格によるため先行きを見通しにくいものの、燃料費の高い石油火力の撤廃と発電効率の高いLNG(液化天然ガス)火力に移行していけば発電コストを抑えられる。実際に電力会社の電源構成を見ると、石油火力の比率は急速に低下していて、2030年度までにほぼゼロになる見通しだ(図5)。

図5 電力会社10社の電源構成比(発電電力量ベース、他社からの受電・買取を含む、画像をクリックすると1955年度から表示)。LNG:液化天然ガス、LPG:液化石油ガス。出典:電気事業連合会

その一方で再生可能エネルギーは水力を含めると2015年度に14.3%まで拡大した。前年度から2.1ポイントも上昇している。固定価格買取制度による買取電力量の増加によるものだ。引き続き2015年度から2016年度にかけて買取電力量は1.4倍のペースで増えている(図6)。

図6 月間の買取電力量の推移(画像をクリックすると拡大)。単位:万キロワット時。資源エネルギー庁の公表データをもとに作成

このペースで増えていけば、2016年度の年間の買取電力量は600億kWhに達する見通しだ。国全体の電源構成で7%を占める。さらに4年後の2020年度には15%程度まで上昇して、水力を加えれば20%を大幅に上回る。

政府が掲げる2030年度の電源構成の目標は再生可能エネルギーが22~24%程度、原子力が20~22%程度になっている。現実には原子力は10%にも届かない可能性が大きく、その分を再生可能エネルギーがカバーして全体のCO2排出量を削減する方向だ。賦課金の増加を抑制しながら再生可能エネルギーの比率を飛躍的に高めることはむずかしくない。

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