【省エネ大賞受賞】45%のCO2削減を目指すまちづくりの舞台裏
田町スマエネパークの実力

2017年04月14日

多種多様な熱源と自動管理システムを駆使

エネルギーの地産地消で低炭素や省エネを実現する、スマートエネルギーネットワークとはどんなものなのか。

まずエネルギーをつくるうえで中心となるのが、ガスコージェネレーションシステム(CGS)だ。クリーンな都市ガスを燃料としたエンジンで電気をつくるとともに、発電の際に出る廃熱を有効活用することができる。収納庫の扉を開け、音を立てて稼働中のガスエンジンを見せてもらうと、庫内の暖かな空気を感じる。

このことでもわかるように、高温の廃ガス等からの廃熱を蒸気や温水というかたちに変えて取り出し、冷暖房や給湯の熱源として使用するのだという。

ガスコージェネレーションシステムの仕組み。冷水、温水、蒸気の6管方式にて、非常時もエネルギーを継続供給する

これに加えて、このプラントで特徴的なのは、再生可能エネルギーや未利用エネルギーを積極的に活用していることだ。具体的には、太陽熱集熱器により温められた高温水や年間を通じて温度がほぼ一定な地下トンネル水を使って、それぞれ専用設備で冷暖房などの熱源をつくり出している。この2つの取り組みは、地域熱供給の現場では、ここが初めてのケースだという。このほかにも、燃料電池による発電など、多種多様な方法で電気や熱がつくり出されているのだ。

現在、つくられた電気はすべてみなとパーク芝浦に、熱は3施設に供給され、万一、停電が起きた場合でもみなとパーク芝浦には電気を、愛育病院には熱を一定期間の継続供給ができる体制が整備されている。

エネルギーの需給バランスを自動制御する

しかし、このようにエネルギー供給で工夫するだけでは、45%のCO2削減を目指すには不十分だ。エネルギーが効率よく使用されなければ、さらなる省エネにはつながらない。

そこで東京ガスグループでは、ICT(情報通信技術)を活用し、まち全体のエネルギーを最適にマネジメントするシステム「SENEMS(スマートエネルギーネットワーク・エネルギーマネジメントシステム)」を開発。街区の熱・電気・情報をネットワークで連携してエネルギーの見える化を実現し、施設側の需要データとプラント側の供給データを瞬時に分析、エネルギー需給を自動制御でコントロールしている。これもスマートエネルギーネットワークの大きな特徴といえるだろう。

ガス吸収冷温水機などの冷凍機の他、ボイラー、コージェネレーション設備で構成されるプラント

「個々の施設の効率化だけではなく、真の意味でのエネルギーの最適化を図るためには、街区全体を面として最適化することが求められています。この部屋が司令室となるコントロールセンターなんですが、ここにSENEMSを導入して、最適な需給バランスを自動制御しています」

ガラス窓の向こうの部屋の壁には、大きなモニターの数々が並んでいる。通常プラントのコントロールセンターといえば、多くのスタッフがモニターに釘付けになっているイメージだが、そこには数人の社員しかおらず、それぞれのデスクで作業をしている。

「たとえばプラントにおいては、気象条件などさまざまな状況のなかで、都市ガスや太陽光など複数あるエネルギー源のうち、何を優先して、どれだけ動かすのが最適なのか、常にそのバランスをコントロールしてエネルギーをつくり出しています。一方需要側に対しても、室温が高くなりすぎればこちらから空調の設定温度を下げるということを、自動制御で行っているのです」

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