固定価格買取制度の改正案が決まる、2017年度から価格決定方式を変更

石田雅也,スマートジャパン

2016年03月10日

政府は2月9日に「再エネ特措法」の改正案を閣議決定した。固定価格買取制度を規定した法律を改正して、2017年度から新しい運用方法へ移行する。最大の改正点は買取価格の決定方式を変更することだ。太陽光発電に入札方式を導入する一方、風力発電などは数年先の買取価格を事前に提示する。

「再エネ特措法」(正式名称:電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)は、2012年7月に固定価格買取制度を開始するために制定した。約3年半を経過して、早くも顕在化した問題点を解消するために改正に踏み切る。政府は現在開催中の通常国会で改正案を成立させたうえで、2017年4月1日から適用する方針だ。

主な改正点は5つある(図1)。このうち事業者にとって最も影響が大きいのは、新たに導入する買取価格の決定方式である。従来のように太陽光発電からバイオマス発電まで各電源の買取価格を年度ごとに決定する方式から、電源別に適した価格決定方式へ変えていく。

図1 「再エネ特措法」の改正案の骨子。出典:資源エネルギー庁

改正案には2種類の価格決定方式を盛り込んだ。1つは入札方式で、一定量の電力を競争入札で買い取る仕組みである。最も安い価格を提示した事業者から順に落札するため、買取価格を低く抑えられるメリットがある半面、高い価格を提示した事業者は電力を買い取ってもらえない可能性が生じる(図2)。

図2 買取価格を決定する4つの方式のメリットとデメリット。出典:資源エネルギー庁

当初は事業用(非住宅用)の太陽光発電のうち大規模な設備を対象に、政府が認定した機関を通じて入札を実施する予定だ。対象になる発電設備の条件などは法律で規定せずに、入札を実施するつど設定する。すでにドイツをはじめヨーロッパの先進国が太陽光発電を対象に入札方式を導入している。

もう1つの新しい価格決定方式では、数年先までの買取価格を事前に決める。将来のコストダウンが期待できる住宅用の太陽光発電と小規模な風力発電に対しては、買取価格を長期的に引き下げるスケジュールを事前に提示する。開発期間が長くかかる大規模な風力発電や中小水力・地熱・バイオマス発電にも数年先の買取価格を設定して、発電事業者が事業化を判断する時点で収益性を想定しやすくする。

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